ソーシャルメディアの恩恵の一つに「企業がファンとの交流の場を気軽に持てるようになったこと」が挙げられます。今回は、より多くのファンとつながっていくために、どのような状況で商品が用いられているかの参考となるクチコミの観察についてご紹介します。
ソーシャルメディアでつながっている方以上に商品のファンはいる
当社が運営しているソーシャルメディアの中でも、こちらからの発信に対し、商品のファンから使ってみた感想をコメントでいただくことも多くあります。この方たちは、自分たちの意思でページに来訪してきてくれている積極的なファンです。
ソーシャルメディアに集まるファンの声(当社運営のFacebookページより引用)
ただ、その商品のファンはこの方々だけではありません。
今、ソーシャルメディアでつながっている方以上に、多くの方がその商品を使い、こちらが想像していなかった新たなウォンツを教えてくれることもあるでしょう。
ではその人たちを見つけるにはどうするか?そのために役立つのがクチコミの観察です。
クチコミの観察とは何か?
クチコミは、生活者と生活者の間で行われる商品やサービスについての情報交換と考えます。当社が行っているクチコミ・マーケティングの要件も以下のように定義しています。
- 既知の信頼関係に立脚した
- リアルな場所における
- 1対1での
- 直接的で
- インタラクティブな会話によって行う
実際に、ソーシャルメディアが普及する以前は、クチコミの定義は「(実際に顔をあわせての)口頭でのコミュニケーション」が大半でした。現在は、口頭だけでなく、ソーシャルメディアを通じてつながることで、「ソーシャルメディアを通じてのコミュニケーション」もクチコミの広義の意味になりつつあります。
- 自分が気に入っていた商品をあの人も使っていた
- ソーシャルメディア上で友達が行ってたお店が気になった
- 知り合いがタグ付けされていたレストランがすごくおいしそうだった
- ハッシュタグで自分の好きな物を検索して新しい味が出ていたのを知った
今や、こういった理由で商品やサービスを利用もしくは購入しようと思うことは珍しくありません。ソーシャルメディアのクチコミを観察することで、商品を使用しているユーザーがどんな気持ちで何を目的に使用しているのか、また、そのユーザーのまわりはどのような反応をしているかといったところまで把握することができます。
クチコミの観察で得られること
- 生活者調査
- ブランド調査
- 風評調査
- キャンペーン反響測定
これら4つは多くの企業でも取り組みだしているソーシャルメディアの分析手法です。
当社では、分析を行う前に、商品のファンの声を観察します。クチコミを実際に見ていくことで、新たな事実が浮かび、そこから仮説・具体的な行動(施策)を立てていきます。
当社はこれまで、アナログでのクチコミ・マーケティングと定性情報の処理を事業としてきました。だからこそ、ソーシャルメディア上にあるクチコミを収集し、そこから既存のファン+新しいファンとつながるためにはどのようにしていけばよいかの施策を決めることができます。
商品のファンの声を拾って、メーカーに届ける。メーカーはファンからの生の声を聞くことができ、ファンは好きな商品の販売メーカーに自分の声を届けることができる。これにソーシャルメディアを絡めていくことで、ソーシャルメディアを活用する価値が格段に増していきます。
次回は、より具体的にソーシャルメディア上でのクチコミの観察についてどのような手法を使用していくかを取り上げていきます。少しでも興味を持っていただけましたら、お気軽にご連絡くださいませ。