このコンテンツはドゥ・ハウスが2004年12月から2005年10月までマーケターにインタビューし、HTMLメールで配信していたものです。一部、本文中の商品情報やご協力いただいた方々の情報については現在と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
2005.10.18
Interview
Masahiko Fukai深井 昌彦さん
株式会社湖池屋
マーケティング部
1974年生まれ。
1997年株式会社湖池屋入社。
7年間の営業部所属を経て、2004年6月よりマーケティング部へ配属。
休日は今年3歳になる娘とデータを楽しんでいます。
vol.11[03]
諦めずに売り続ける。商品を育成するにはそれしかない。
若年層への対応というだけでなく、「カラムーチョ」がロングセラー化へ向けて考えていることは、開発マーケティングだけではなく、販売マーケティングにも及ぶものでした。ご覧ください。
Pick UP!

カラムーチョ
いつでもどこでも誰にでも
-カラムーチョも、量販、スーパーがメインで、コンビニが次なんだけど、それに限らないということですか。
深井:限らないです。ワンプライスショップなどの新業態も確立されています。「いつでもどこでも」、ということで言えばその変化に対応することは非常に重要なことであると考えていますし、こういった変化に対応していくこともロングセラー商品を育成することであると考えています。
-「いつでも、どこでも、誰にでも」ということですか。
深井:そうです。誰にでも、ということですね。そういうことをテーマにカラムーチョは考えられておりまして、「いつでも、どこでも」というのはどんな場所にも置いていなければ買ってもらえませんし、購買の選択の中にいつでもカラムーチョがあるという場を作り続けたいと思っていますので、市場の変化の対応、価格や量なんかも考えながら、そういう変化に対応した商品作りをしていかなければいけないと思っています。あと、「誰にでも」という意味では、若年層がちょっと希薄になっているのではないかなというところも今後押さえていかなければなりません。まだまだマーケットはあるのではないかと考えていますし、その辺をテーマにカラムーチョを考えていきたいと思っています。
-それはカラムーチョ固有のものなんですか。
深井:商品によってはターゲットを絞っている商品もあります。しかし、カラムーチョは誰にでも愛される商品にしたいと考えています。
アイデア発想法は規定しない
-先ほど意思決定、奇抜な発想という話がありましたが、アイデアを出されているときに、御社なりのセオリーというか処方はありますか。
深井:基本的にはありません。決めてしまうと面白いアイデアというのは浮かばないと思いますので、セオリーというのはなくて、奇抜なアイデアも含めて、どんなアイデアでも出してやってみようということです。あまり決めたものというのはないです。独自性を大事にしようということでやっておりますから、そこだけは気をつけています。
すっぱムーチョを育てる
-明らかに女性がメインターゲットだという商品がありますか。
深井:あります。6月末にすっぱムーチョという商品を大リニューアルしました。実は今年の6月まで、カラムーチョとすっぱムーチョは、ムーチョブランドという1つの括りで販促なども実施していました。
しかし6月からすっぱムーチョというブランドを完全なブランド化しよう、すっぱムーチョ単体で売れるようにしようということで、6月20日から商品を大幅にリニューアルしました。今後はすっぱムーチョはすっぱムーチョだけ、カラムーチョはカラムーチョだけで、販売戦略を考えます。
このすっぱムーチョはどちらかといえば女性向けの商品です。酸味のある商品は男性は敬遠しがちな商品になりますが、女性には非常に支持される商品です。
-これはこれから育てていくと。
深井:これからですね。本当にまだ立ち上がったばかりです。本格的にやるのはこれからなので、これからが楽しみな商品ですが、おかげさまで6月の発売順調です。
-これも簡単には諦めない?
深井:諦めませんね。諦めずに売り続ける。商品を育成していくにはそれしかありません。1~2ヶ月、3ヶ月くらいの結果でポイと投げてしまうのは簡単なのですが、それをいかに育てていくのかということが商品を作った者の責任だと思っています。
-ハーゲンダッツの方もそうおっしゃっていましたね。うちはしつこい、諦めないと。
深井:そうですか。息の長い商品を作っていこうということを考えておりますので、それには出してすぐ諦めず、売り続ける。
-すっぱムーチョは深井さんが担当ですか。
深井:すっぱムーチョはまた別の者が担当しております。女性の気持ちがわかる商品を作るということで女性が担当しております。