このコンテンツはドゥ・ハウスが2004年12月から2005年10月までマーケターにインタビューし、HTMLメールで配信していたものです。一部、本文中の商品情報やご協力いただいた方々の情報については現在と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
発売直後に急成長
-発売後、次年度の85年、86年と数百%ペースで売上を伸ばしていますね。
深井:85年の数字は1年まるまるではないので、そういった意味では比べられないのですが。86年9月にフラットタイプが発売されました。現在もカラムーチョはスティックタイプとフラットタイプがあります。
-87年は、スティックタイプの売上は横ばいで推移しています。
深井:フラットタイプがそのまま持ってきたと。
-これは面白いですね。スティックタイプを食べた人が、一部フラットタイプを食べたということですか。
深井:それもありますし、また、フラットタイプが発売されたときに、スティックタイプが売れた効果と合わせて、売り場がかなり広がったということが言えるのではないかと思います。
-同じカテゴリーの中でラインを拡充したという感じですか。
深井:そうですね。同じブランドを使って、形状、カットを変え差別化を行いました。
-84年あたりから激辛ブームが?
深井:86年~87年が激カラブームと呼ばれる年でカラムーチョが牽引役となり様々なカテゴリーから激カラ商品と呼ばれるものが発売されました。おかげさまで86年の日経流通新聞ヒット商品番付にも選ばれました。
顧客が育てたカラムーチョ
-今、とても順調に見えますが、課題にされていることはありますか。
深井:まだまだカラムーチョという商品は売上げを伸ばせると考えています。現在のユーザーは発売当時のTVCMなどを見て購入し、おいしい商品だとわかっている人たちです。発売当初のターゲットであった若年層にはもっと、商品アピールが必要であると考えています。
-もともとのターゲットということですか。
深井:もともとのターゲットですね。
-中高生のときにおやつで食べて、今も食べている?
深井:そうです。食べていただいている方が非常に多いと。
-それはどういう風に?定期的に食べられるのですか。
深井:当時はおやつで、今はお酒のおつまみという方もかなりいらっしゃると思います。
-最初はおやつですよね。酒のつまみというシーンは、お客様が育ててくれたのですか。
深井:そうですね、カラムーチョはお客様に育てて頂いているといえます。
若年層の取り込みが課題
-ターゲット層は、当初の中高生は変えていないのですか。それとも上にしていこうと考えているのですか。
深井:いろいろな世代の人に食べていただける商品にしたいので、若年層にもっと食べていただけるような販促を打てば、まだまだ売上げを伸ばせると思います。
-それは深井さんよりも年齢の若い人ですか。
深井:若い人です。
-時々フラットタイプや激辛カラムーチョという、ラインを少し広げていますよね。
深井:そうですね。
-このあたりはどんな風に意識されているのですか。
深井:マーケティング部全員で話し合って、カラムーチョというブランドをもっと大きなものにしよう、「いつでもどこでも誰にでも」ということをテーマに、サイズバリエーション、ブランド展開を考えたりします。あと、食シーン、いつでもという意味では、お酒のおつまみにもっと合うカラムーチョができないかということで、実は昨年、おつまみカラムーチョという、通常のカラムーチョよりも辛い、ピーナッツ入りの商品を発売しました。こちらも順調に推移しております。
-こちらはコンビニエンスですか。
深井:こちらは主にスーパーマーケットやドラッグストアなどで販売しております。
-量販でやるということですが、今、84年当時と違うシーンの1つは、主婦も自分のためにビールを買ったりしますよね。そういうシーンというのがあるのでしょうか。
深井:あると思います。あと、おとうさんに買ってくるビールのちょっとしたおつまみに購入されているお客様も多いと思います。おつまみカラムーチョに関しては、量の少ない小パックタイプの物を発売しています。4連パックのつり下げ型商品です。
-スーパーの店頭でマーケッティング担当者からお聞きすると、店頭でどのように商品が見えるかということをよく考えているように感じるのですが、これは目立つというよりは、ちょっとつまみでという感じですか。
深井:そうですね。消費者のニーズからするとおつまみにするには、大容量とか、今の通常のスナックのサイズではちょっと困るのではないかということも考えまして、小さい商品、連包にしてちょっと食べられるというサイズにしています。
-これはどちらかというと30~40代向けですか。
深井:そうです。想定購買層は主婦になります。