ザ・マーケター

このコンテンツはドゥ・ハウスが2004年12月から2005年10月までマーケターにインタビューし、HTMLメールで配信していたものです。一部、本文中の商品情報やご協力いただいた方々の情報については現在と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

2005.01.25

マーケタープロフィール

Interview

Masahiko Yamanaka山中 正彦さん

株式会社KSP-SP
代表取締役社長

慶應義塾大学工学部管理工学科修士課程終了(1972年)
上智大学外国語学部比較文化学科修士課程終了・国際ビジネス専攻(1983年)
マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン/スクール留学(1983-1984年)
味の素株式会社中央研究所管理部システム室入社(1972年)
味の素株式会社食品開発部専任部長(1993-1999年)
株式会社味の素コミュニケーションズ(1999年)
2003年3月、株式会社KSP-SP代表取締役社長就任

vol.02[03]

BMRをBMRする

BMRの諸要素を踏まえると、マーケターが踏まえるべきこと、マーケティングとして押えるべきことがクリアになってきます。前の号のBMRの図を参照しながら、山中さんの言葉を追ってみましょう。

Pick UP!

Basic Marketing Relations

マーケティングをシンプルにする

喜山:BMRをBMRで説明してみたいのですが(笑)。

山中:そうね。マーケティングがよく分らないという人たちのためですね。人は文章で書かれるとよく分らないのです。言葉の意味は何だろう?というところから入らなきゃいけなくなるから。でも、図やイメージで伝えると、シンプルにできるのね。マーケティングの基本の関係がわかるから、

喜山:えー、まず、ターゲット(T)は「マーケティング初心者」で、オケージョン(O)は、「マーケティングがよく分らない時」ですね。

3つの領域を押えればいい

山中氏山中:ベネフィット(B)はね、「誰でもできる」、「目標がはっきりする」、「シンプルになる」というところかな。

というのはね、マーケターになったら3つを押さえればいいわけ。ひとつは、「領域」。これはさっきの製品領域ということで、(T-W)に始まり、(TOW-P)で規定できること。つまり、どういう欲求(W)を持ったどんな人(T)に、どんな場面(O)で応える製品分野(P)を考えるか、ということ。これがひとつ。

二つ目は、「製品コンセプト」。その製品分野(P)で、どんな属性(A)で、どんなベネフィット(B)を持ったものにするかということ。それが製品コンセプトで、それは(P-A-B)で現すことができます。

もうひとつは、「ポジショニング」です。これは、競合製品(C:Competitor)に対する自社製品のベネフィット(B)を考えればいいわけ。ポジショニングは(B-C)を押さえればいいわけ。

つまり、BMRを押さえていれば、マーケターが考えなければならない要素は全部、含まれるわけですから、仕事がスムーズに行きます。販売のことも考えなければならないから、それはふつうには流通チャネル(D:Distributor)を押さえるということになります。

前に話したように、マーケターは多くの関係者と一緒にコミュニケーションをとって仕事を進めていかなくてはなりませんから、コミュニケーションに誤解が生じないようにすることがとても大切になってきます。

そういった大変さを軽くするのがBMRです。開発マーケターはタフでないとできないですからね。「発言が切れる」とか「面白いことを考える」とか、「エンドに積むのは任せとけ」とかしてきた連中がなるわけですが、自信喪失しやすいんです。それだけでは歯がたたないから。そこをクリアする道具です。

BMR

市場開拓論

山中氏喜山:ベネフィットは奥が深いですね(笑)。あとで整理してみます。山中さん、今こういったことを学ぼうとすると、テキストが少ないですね。

山中:そうですね。『プロダクト・マネジメント』(※注 参照)といういい本があったんだけど、絶版になってますからね。

BMRもまとまって整理しているものは少ないですから。いま、今年の上梓を目指して書き溜めているんですよ。『市場開拓論』という開発マーケティングの本です。

喜山:それは嬉しい知らせです。ぜひ、書いていただきたいです。『The Marketer』というこのメールマガジンも、製品開発マーケティング支援になればという意図もあってやっていこうと思っているのですが、本格的な論考があれば助けになるマーケターもとても多いはずです。期待しています。

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