ソーシャルメディアでは「ホメ言葉」にこそ注目するべき理由

Original Update by Ricardo Camacho

生活者の声はマーケティングに携わる人たちに勇気と元気を与えてくれます。商品開発者・担当者でさえ気づかなかった思いもよらない使い方を教えてくれたり、担当者以上の商品への愛情を持ってクチコミを発信してくれたり。驚きと感動、新しいアイデアの源泉まで提供してくれます。

こうした価値ある生活者の声を見つめていると、そうした言葉であるための属性が見えてきます。

  • 「事実」であること。仮説や推測をもとにした「意見」ではないこと。
  • 「行動」をともなうこと。実際に買ったり、使ったりした人の言葉であること。
  • 「ポジティブ」であること。使ったり、食べたりしないと言えないホメ言葉であること。

この3つです。当社はリサーチにおいて、定性情報を扱うときにもこの3つを大切に扱います。「事実」の対義として「意見」を、「行動」と「意識」、「ポジティブ」と「ネガティブ」として以下のように整理しています。

 
データの種類
 

こうした整理の上で、ソーシャルメディアの投稿を見てみると、他者からの良い反響や「いいね!」を集めるのは、こうした「事実」と「行動」と「ポジティブ」の属性に支えられた投稿であることに気づかされます。

例えば、大好きなビールを週末に飲む直前(行動)のキンキンに冷えたビールグラスの写真(事実)とともに届けられるうれしさ(ポジティブ)に満ち溢れた投稿。一方で、海外のニュースソースを引用した日本の領土問題に批判的な記事に対する怒り(意見)(意識)(ネガティブ)の投稿。どちらの投稿に「いいね!」が集まるかは、想像に難くないありません。

Facebookをはじめとしたソーシャルメディアの普及で、こうした「事実」「行動」「ポジティブ」な情報を目にする機会が増えました。Facebookは「リア充」のためのプラットフォーム。という話をたまに聞きますが、まさに「事実」「行動」「ポジティブ」な情報が発信されているからこそであると感じます。

 
ソーシャルメディアで流通する、こうした「事実」「行動」に基づいた「ポジティブ」な情報、先ほどの例えでいうところの「大好きなビールのホメ言葉」は企業のマーケティングに携わる人たちにとても大切なデータになります。

調査の場面で生活者にある商品に対する忌憚のないご意見と問うと、通常は以下のようになります。

 
ネガティブが8割
 

ポジティブ:2割/ネガティブ:8割。こうした割合になることがほとんどです。一般生活者にとって、商品の「ネガティブ情報」を意見することは「ポジティブ情報」を発見することよりも容易くできます。

商品の「ホメ言葉」を語れる人は、商品の本当のユーザーであり、実際に体感したポジティブな体験がある人です。特定商品において、こうした「ホメ言葉」を語れる人たちの声を聞くことは、ソーシャルメディアが普及する前には大きな労力をかけて行う必要がありました。

現在はソーシャルメディアを観察することで、多くの人の「事実」「行動」「ポジティブ」な情報を目にすることができ、また商品の「ホメ言葉」を発見することもできます。

驚きと感動、新しいアイデアの源泉まで提供してくれる、こうした価値ある生活者の声こそ、ソーシャルメディアでは大切に扱い、注意深く発見し、より多くの人たちにその声が伝播していけるようシェアしていくべきと考えています。ソーシャルメディアに流れる「ホメ言葉」に注目していきましょう。

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この記事を書いた人

株式会社ドゥ・ハウス 執行役員 聞く技術研究所 マネジャ

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