ドゥ・ハウスでは毎月「よげんの書」セミナーを開催しています。
「よげんの書」では日本国内に限らず、世界の経済、政治、エンタメなど、多角的な視点とデータで「今」何が起きているのかをご紹介しています。時代の流れを捉えることで、企業や個人がマーケティングに取り入れるべき時代のテーマを掴むヒントを得る一助になれば、と願っています。
今回は2/21に行われた「月刊:よげんの書2号」で発表された内容をご紹介します。よげんの書は大久保氏と舟久保のテーマ発表&コメントで構成されており、開催報告ではセミナー中に取り交わされたコメントなども記載します。
働く人のあきらめの構図が見えてくる
収入は少なくなると感じる人は多いのに、生活に対する満足度は高い
野村総研の調査で「今年一年の景気はどうなるか」を聞いたところ、悪くなると回答した人は2021年で46%で、半数近くの人が悪くなると回答したのだ。また「生活設計における収入」に関しても、今よりも少ない収入を前提にして生活設計を考えている人が24%いた。収入はもう増えないよね、と人生設計している。一方で、生活に対する満足度を聞くと、78%は満足していた。(満足している、まぁ満足している人の総計)かなりちぐはぐな感じを受ける。
ステルス賃上げでバランスをとってきた労働者
失われた30年に日本で起こったことは、働く意欲、モラルの低下だった。

悪循環を断ち切れるか
春闘の経営側の指針となる経団連の「経営労働政策特別委員会(経労委)報告」の最終案が10日、判明した。「企業の社会的責務」と明言し、物価高の水準を超える大幅な賃上げを視野に会員企業に要請するとした。新自由主義の考え方では企業の社会的責務は「株主の利益」だった。そこから転換したのかもしれない。ここが賃上げを持続可能のあるものとして企業側が企業の責任としてやる時代が来るのかもしれない。
日本は生産性が低い、と言われるが、ステルス賃上げが関わっているかもしれない。移民を受け入れる、受け入れないにも繋がるだろうが、現状維持で段々辛くなっても大きな変化は望まない人が多い。だいたい満足状態にあるのが心配だ。
GDPはドイツとインドに抜かれるだろう。世界第3位から世界第5位に落ちる可能性がある。ここで前向きに悪循環を断ち切ることが必要。
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