ドゥ・ハウスでは毎月「よげんの書」セミナーを開催しています。
「よげんの書」では日本国内に限らず、世界の経済、政治、エンタメなど、多角的な視点とデータで「今」何が起きているのかをご紹介しています。時代の流れを捉えることで、企業や個人がマーケティングに取り入れるべき時代のテーマを掴むヒントを得る一助になれば、と願っています。
今回は1/27に行われた「月刊:よげんの書1号」で発表された内容をご紹介します。よげんの書は大久保氏と舟久保のテーマ発表&コメントで構成されており、開催報告ではセミナー中に取り交わされたコメントなども記載します。
脱炭素への変革で農業が持続可能なものになる
農業の脱炭素を後押しするスタートアップに注目が集まる
世界で排出される温暖化ガスのうち、農業由来は約1割を占めるとされる。気候変動などによる危機感も増しており、農業の脱炭素も待ったなしの状態になっている。カーボンゼロの実現に向け、新興勢の商機は拡大している。プレイヤーも資金も集まってき始めている環境だ。

農業と発電、ソーラーシェアリングが広がる
農地(作物を栽培している土地)に太陽光パネルを設置し、農作物を栽培しながら発電や売電に利用する取組みが首都圏で広がっている。パネルの下では日陰ができるので、農作物の生育が心配にもなる人もいるだろう。その点については、光合成の光飽和点を考慮しながら、太陽光発電と農作物の栽培で最適な状態に光をシェアできるようにパネルの角度などを調整する。物価高で電気や肥料代の負担が重くなるなか、ソーラーシェアリングのメリットとして、コスト削減や売電による収入増につながる。また、同時に脱炭素にも貢献できるのだ。
脱炭素に懐疑的な保守派が多いアメリカのテキサスでも風力発電が増加
テキサス州は石油・ガスなど化石燃料の産地で、保守派の人が多く、脱炭素に対して懐疑的な政党を支持する人が多い地域。だが、最近は風力など再生可能エネルギーの割合が増えつつある。牧場主が経済性を考慮し、風力タービンの設置を進めているからだ。1エーカーあたりの平均収益は畜牛の8ドル、鹿狩りの15ドルに対し、風力は数百ドルにのぼるという。効率よく収入が得られることで、牧場の未来が約束されるのだ。
日本の場合は特に、農業従事者は収入の問題でなり手が少ないと聞く。収入を副業化して、ソーラーパネルで発電し、売電すれば持続可能な方向に行きそうだ。農地に置くならば、露骨にならないように透明なソーラーパネルがあればいい。技術開発に期待した。
今は空いている土地があれば看板などで広告を入れる動きもあるが、今後は発電のためにスペースを使う動きになればいい。透明なソーラーパネルがでれば、広告収入と売電収入、両方とも得られるかもしれない。
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