クチコミこそ最良のコンテンツ|クチコミマーケティングの事例を振り返り、次のコンテンツ作りを考える

当社は35年にわたりクチコミマーケティングに取り組んできました。クチコミのメカニズムは企業が生活者に「聞く」ことからはじまります。 企業が生活者に聞くことで、生活者のクチコミの発信がはじまります。クチコミを受信した生活者が、また自らのクチコミを発することで、クチコミの好循環が生まれます。 当社が考えるコンテンツマーケティングもこうした生活者に「聞く」アクションで組み立てます。それには、企業の「共感する力」が必要です。ともすると、生活者に「共感させる力」でコンテンツを考えがちですが、クチコミの循環を生むコンテンツには「共感する力」がより大切です。

企業の「共感させる力」

共感させる力

企業の「共感する力」

共感する力 こうした企業の「聞く」アクションと「共感する」スタンスを用いてコンテンツを創ってきたクチコミマーケティングの事例を、伝え方(コンテキスト)とともにインターネット以前から振り返ります。   1980年~ 主婦の井戸端会議の場 当社のフィールドマーケター「DOさん」に擬似ファンになってもらい、商品を使いこなした状況を聞くことで、クチコミ・コンテンツを生み出し、伝播していった 1995年~ メール&アンケート 商品のファンと繋がれるようになってきた。メールコミュニケーションで、アンケートを行い直接訊くことで声を集め、フィードバックすることでクチコミ・コンテンツを伝えた 2000年~ 掲示板やブログ 発信できるようになった商品のファンに、発信できる場所を用意して会話をしてもらう。その様子を聴きながら、クチコミ・コンテンツ化を進めた 2010年~ ソーシャルメディア 生活者の発信できる場所が増え、そのネイティブな声を聴きながら、クチコミ・コンテンツにして企業の発信力をもって、より広く伝播する   各事例の詳細を振り返る前に、クチコミの基本要素をまとめます。
目次

クチコミの基本要素

クチコミの基本要素 ①Target(誰から誰に伝えるのか) クチコミの発信者は商品を愛する人、クチコミの受信者となるターゲットは、発信者の日ごろから接点を持っている友人・知人としています。日ごろの付き合いから培われた信頼関係に基づいたネットワークから、その情報や商品を喜んでくれる知人・友人にクチコミします。既知の関係、信頼できる相手からの紹介だから、高い関心を引き起こします。 ②Contents(何を伝えるのか) クチコミの発信者は商品のベネフィットについての知識を有し、また自身で実際に食べたり飲んだり、試したりした後に、特徴や他との違い、その良さなどを十分に理解した上でクチコミします。商品情報を生活者にとって実感を得やすい、実生活に根ざした表現に置換した形、つまり商品情報ではなくて体感情報こそクチコミで伝えるべきコンテキストです。 ③Context(どうやって伝えるのか) コンテキストは、理想形は「必ず対面でクチコミ」する。としています。会って、直接話を聞きながら、声のトーンや表情、反応に合わせて、発信者の情報の引き出しの中から、一番響くキーワードを添えてクチコミする必要があるからです。 こうしたクチコミの基本要素をなぞりながら、クチコミマーケティングの事例を紹介します。

1980年~ 主婦の井戸端会議の場

①Target(誰から誰に伝えるのか) フィールドマーケター「DOさん」から知人・友人に ②Contents(何を伝えるのか) DOさんが商品試用を経て得た「体感事実」 ③Context(どうやって伝えるのか) 対面で、伝えるよりも「聞く」が中心。私はこうだったけど、あなたはどう思う?というコミュニケーション。相手に考えてもらい、発見や理解を促す インターネット以前、まだ企業が商品のファンと直接につながることが難しかった環境において、フィールドマーケターDOさんが商品の擬似ファンになる体験を通して、クチコミの発信者となりました。そのプロセスは商品を100通りにホメること。豊富な擬似ファンの体感事実をコンテンツにして、クチコミにのせて伝播します。 100通りにホメる

1995年~ メール&アンケート

①Target(誰から誰に伝えるのか) 企業からブランド・商品のファンに ②Contents(何を伝えるのか) ファン自身の声、他のファンの声 ③Context(どうやって伝えるのか) ファンが登録するメルマガで、アンケートにてファンの声を集め、それをフィードバックすることで、コンテンツ化、企業からのメールを介してクチコミする メール&アンケート 企業とファンとがつながりはじめました。企業からのファンに向けてのメールマガジンではファンのこと(クチコミ)を語る。をコンテンツの中心にします。
  • 自分の立ち位置を知ることができる
  • 自分にとって価値あるものを発見できる
  • 自分が共感できる
ファンのことを語ることは、ファンにこのような価値を提供することになりました。

2000年~ 掲示板やブログ

①Target(誰から誰に伝えるのか) 企業からブランド・商品のファンに ②Contents(何を伝えるのか) ファン自身の声、他のファンの声 ③Context(どうやって伝えるのか) 企業から掲示板やブログなど、ファンが発信する場所を提供し会話を促す。ファンの会話を観察し、コンテンツとして活かせるクチコミを再流通させた ファンがリッチなコンテンツを発信できるようになりました。企業はファンが発信できる場所を用意して、その場所で話されるクチコミを聴き、コンテンツ開発に活かします。ファンの声を活用することにより、
  • コンテンツのネタ枯れがない
  • 取り上げられたファンのロイヤリティがさらに向上する
  • 他のファンもコンテンツを見る、だけでなく「自分も参加する」モチベーションを掻き立てることができる。
このような価値が生まれました。

2010年~ ソーシャルメディア

①Target(誰から誰に伝えるのか) 企業からブランド・商品のファンに ②Contents(何を伝えるのか) ファン自身の声、他のファンの声 ③Context(どうやって伝えるのか) ソーシャルとブログを巡回し、商品について言及しているクチコミを発掘。コンタクトをとって、企業のソーシャルメディアにコンテンツとして掲載する ソーシャルメディア時代のコンテンツ開発 生活者の発信できる場所が増え、そのネイティブな声を聴きながら、クチコミ・コンテンツにして企業の発信力をもって、より広く伝播しています。企業が提供した場所ではなく、よりオープンなソーシャルメディアでファンの声を聴くことは、コンテンツ開発においても、またネイティブなクチコミを発信するファンとの関係構築においても大きな価値を生みます。 自らが何気なく発信した商品に対する愛情表現を、企業が見逃すことなく聴き、感謝を伝えることで、ファンにとっての忘れられない体験を生んでいます。

次のクチコミ、コンテンツ開発に向けて

ここまでのクチコミ・マーケティングにおけるContentsは一貫して「ファン自身の声、他のファンの声」を伝えてきました。その成果と課題は以下になります。
  • 商品のファンのクチコミこそ最良のコンテンツになる
  • ファンのクチコミの活用はコンテンツ開発の永久機関になる
  • 企業を介すよりもファンから直接伝えることがコンテンツの価値をあげる
  • 生活者が発信するメディアは多様化し、変化する
  • クチコミをコンテンツ発信されたファンは、商品・ブランドへのロイヤリティがさらに高くなる
次のクチコミを考えるにあたり、TargetとContextを理想形の「ファン自ら発信する」として考えます。 ①Target(誰から誰に伝えるのか) 企業からブランド・商品のファンに ②Contents(何を伝えるのか) ファンの声 ③Context(どうやって伝えるのか) ファン自らが企業に代わって商品の魅力を語り、ファン同士で共感を交換することによってシェアが広がる 企業とファンとのつながりが強くなり、ファンの発信や行動をつぶさに観察できる環境が整った今、商品やブランドを愛してくれるファンと、ファンが創るコンテンツ・マーケティングへのチャレンジが始まっています。商品を100通りにホメられるファンとの共創です。 最初の一歩として、当社のフィールドマーケターDOさんとともに100通りのホメ言葉の可視化を「ポジポス( https://www.dohouse.co.jp/post/ )」というサイトではじめました。 ポジポス ファンが創るクチコミに共感する力をもって、コンテンツ・マーケティングの実践を行っていきます。ファンが創るコンテンツの可能性を感じたら、ぜひ一緒に取り組みをさせてください。

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この記事を書いた人

株式会社ドゥ・ハウス 執行役員 聞く技術研究所 マネジャ

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