共働きが増えてきた昨今、既婚女性の家事の割合は変わりつつあるのでしょうか。今回は、既婚女性の家事の負担について、有職無職を比較しながら見ていきます。
調査サマリ
- 家事を妻が「ほとんどすべて自分で行っている」割合は、働いている妻でも過半数を占める
- 「玄関掃除」、「布団を干す」、「窓拭き」、「庭・ベランダ掃除」の実施で有職・無職で差がみられる
- 『共働き三種の神器』所有率は、1位「食洗機」、2位「乾燥付き洗濯機」、3位「ロボット掃除機」
- 「家事代行・家事手伝いサービス」を利用したことがあるのは5%程度で、水回りの掃除を依頼しているケースが多い
家事を妻が「ほとんどすべて自分で行っている」割合は、働いている妻でも過半数を占める
自身でどの程度家事を担っているかを尋ねたところ、全体で74.3%の人が「ほとんどすべて自分で行っている」と答えました(図1)。「8割がた自分」までを含めると約9割に達しました。有職・無職でみると、働いている層では「ほとんど自分で行っている」割合は下がるものの、それでも63.7%は「ほとんど自分で行っている」となり、「8割がた自分」までを含めた割合は約9割と、全体傾向とほとんど変わりませんでした。
【図1】自身で普段、自宅の家事を担っている程度(単一回答・n=487)
「玄関掃除」、「布団を干す」、「窓拭き」、「庭・ベランダ掃除」の実施で有職・無職で差がみられる
普段、自分で行っている家事として全体で最も高かったのは「洗濯機をまわす(94.0%)」、次いで「調理・盛り付け(93.1%)」、「食材の買い物(92.5%)」となりました(図2)。専業主婦家庭(働いていない層)では、今回提示した選択肢のほとんどが8割以上という結果となりました。有職・無職で差が15ポイント以上だったものは、「玄関掃除」、「布団を干す」、「窓拭き」、「庭・ベランダ掃除」で、働いている妻は普段過ごすエリア以外の箇所の掃除を省くことで、日々の家事負担を軽減していると考えられます。
【図2】普段、自身が行っている家事(複数回答・n=481)
『共働き三種の神器』の所有率は、1位「食洗機」、2位「乾燥機付き洗濯機」、3位「ロボット掃除機」
家事をサポートする家電の所有率が全体で最も高かったものは「乾燥機付き洗濯機(25.3%)」、次いで「食洗機(ビルトインタイプ)(20.7%)」でした。「食洗機」は卓上・設置型のタイプまで含めると、3割以上となりました。働いている層では、「食洗機(33.7%)」、「乾燥機付き洗濯機(23.3%)」、「ロボット掃除機(11.7%)」という順となりました。「食洗機」、「ロボット掃除機」は働いていない層よりも働いている層が若干割合は高いものの、大きな差は見られませんでした(図3)。
【図3】以下の家電・調理機器のうち、自宅で使っているもの(複数回答・n=487)
また、宅配サービスの利用状況について聞いたところ、今回提示した選択肢では全体で「生協・コープ宅配」が20.9%、「ロハコ」が15.0%、「Amazonプライム」が13.6%という順になりました。
【図4】以下のサービスについて、自宅で登録・利用しているもの(複数回答・n=487)
「家事代行・家事手伝いサービス」を利用したことがあるのは5%程度で、水回りの掃除の依頼をしているケースが多い
「家事代行・家事手伝いサービス」の利用状況をみると、全体で95.3%が「利用したことはない」となり、有職・無職での差はほとんどありませんでした。「家事代行・家事手伝いサービス」をお願いした箇所では、「キッチン・水回りの掃除」が最も高く52.2%、次いで「お風呂・洗面所掃除」が47.8%と、水回りの掃除をお願いしている様子がうかがえました。
取得項目
- 自身の家事負担の割合
- 普段、自身が行っている家事
- 自宅で使っている家事サポート家電
- 宅配サービス利用状況
- 家事代行・家事手伝いサービス利用状況
- 家事代行・家事手伝いサービスの利用頻度
- 代行・手伝いサービスをお願いした箇所
- 代行・手伝いサービスを利用する上で重視すること
- 代行・手伝いサービスの利用は自身・家族が在宅しているときか不在時か
<アンケート概要>
「家事」に関するアンケート
●調査期間: | 2017年12月14日(木)~12月18日(月) |
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●調査手法: | ドゥ・ハウスのインターネットリサーチサービス『myアンケートlight』を利用。首都圏(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)と愛知県、大阪府に住む20~59歳の既婚女性を対象に有効回答を487人から得た。 |
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