鍋料理は、鍋に好きな具材を入れて火を通して出来上がりの簡単な料理であるかと思いきや、こだわりがある人も多い「鍋奉行」。どんなタイプの鍋奉行なのか、またルールづけていることなどはあるのかなど実態を探っています。
調査サマリ
- 他人から「鍋奉行」と呼ばれた経験、男性は3人に1人が「ある」
こだわりのタイプは男女で違いが見受けられる - 準備~調理~食べるまでの各時間軸において、家庭ごとに様々なこだわりとルールがある
- 「鍋へのこだわり」のエピソードの一部をご紹介
箸のマナーは、衛生面などを考慮してルールづけていると言う声が多くあがる
他人から「鍋奉行」と呼ばれた経験、男性は3人に1人が「ある」
こだわりのタイプは男女で違いが見受けられる
「鍋」にこだわりがある人が、他人から「鍋奉行」と呼ばれた経験について聞いたところ、男性では36.0%が「呼ばれた経験がある」と回答しており、女性(18.0%)の倍となる結果になりました(図1)。
【図1】鍋奉行と呼ばれた経験(単一回答・n=400)
※「鍋にこだわりがある」と回答した人に聴取
また、鍋に対するこだわりについてタイプを聞いたところ、男女で違いが見受けられました。女性は「材料の調達からしめまで自分で鍋を作ってしまうタイプ」と回答した人が82.5%と多数を占めたのに対し、男性は「自分で調理などはせず、口頭で指示や解説をするタイプ」と回答した人が39.7%と、女性と比較し約25%上回る結果となりました(図2)。
【図2】鍋に対するこだわりのタイプ(単一回答・n=400)
※「鍋にこだわりがある」と回答した人に聴取
準備~調理~食べるまでの各時間軸において、家庭ごとに様々なこだわりとルールがある
定性アンケートにて、鍋へのこだわりを聞いた結果を、準備~調理~食べるまでといった各時間軸において、お金、手間、時間など、家庭に存在するさまざまなこだわりやルールを下記のように整理しました(図3)。
【図3】鍋へのこだわり
「鍋へのこだわり」のエピソードの一部をご紹介
箸のマナーは、衛生面などを考慮してルールづけているという声が多くあがる
鍋スープのこだわりについては、手作り派と市販のスープ派の二極化
[手作り派]
- 手間暇をかけるからこその深い味わいが楽しめる
韓国商品を扱うお店で購入したキムチの素と自宅で漬けた本場の味の手作りキムチをスープのベースにしてキムチ鍋を作ります。手間暇こそかかりますが、手間暇をかけるからこその深い味わいを楽しめることもまた事実です。(20代/男性)
- 慣れ親しんだふるさとのだしが我が家のスタンダード
- だしの取り方は、とにかく利尻昆布にこだわっています。妻も私も北海道出身で、昔からこの味に慣れ親しんでいますので、我が家ではこれがスタンダードといえます。(60代/男性)
[市販のスープ派]
- 市販の素を使った方が失敗しなくて安心
- 自分なりのルールは、昔からある市販の鍋スープの素を使って作ることです。自分で味付けして失敗するより、市販の素を使って作る方が間違いないからです。(40代/女性)
- お肉とスープのセットが便利
最近よく購入するのは、鍋用の肉とスープがセットになったものです。例えば鶏肉と鶏ミンチボールと鍋スープがセットになったものなどを購入して、それに好きな野菜や具材を入れて楽しみます。(60代/女性)
調理のこだわりについては、具材を煮込む順番や見栄えをよくするための配置など
[煮込み方のこだわり]
- 鍋は煮込む順番で味が変わるので、順番を守ることがこだわり
- 煮込む順番は、肉を除く魚介類などのだしの出る具材→ごぼうや白菜などの火が通るのに時間がかかる野菜(芯の部分は特に先に入れる)→煮すぎるとドロドロになりやすいシイタケやえのきなどのきのこ類と崩れやすい豆腐→最後に煮込むと固くなりやすい肉類を入れます。鍋は入れる順番で味が決まるという話をよく聞きますし、この順番を守ることがこだわりポイントです。(20代/女性)
- 硬いもの、火が通りにくいものから煮込む
にんじんが最初、豆腐は後半など、硬いものから順番にスープに入れて煮込んでいきます。(30代/女性)
- とりつくね団子から先に入れて、そのあと野菜と豚肉を一緒に入れます。(50代/男性)
[配置]
- ブログや蓋をあけたときのことを考え見栄えは良くしたい
- 具材の配置は特にこだわっていませんが、食卓で蓋をあけたときに、彩りよく美味しそうに見えるようには気をつけます。(30代/女性)
- ブログを運営しているため、ブログ用の写真を撮影する時は、見栄えよく肉も上の方にくるようにセットしています。(40代/女性)
[味の変化]
- 子供は豆乳、大人は吟醸酒で味を変えてみんなで楽しむ
- キムチ鍋は、子ども用には別に温めた豆乳をお椀に取る時に混ぜて辛さを控えて食べさせます。大人用にはお気に入りの吟醸酒を少量混ぜて香りをひき立てるところがミソです。(20代/男性)
- 個々が味の濃さを好みで変えられるから塩味が重宝する
自宅では、特に塩味の鍋をよく食べています。家族全員が食べられるし、味の濃さをそれぞれで調整できるので、塩味はとてもよく食べています。(30代/男性)
鍋を食べる時のこだわりについては、取り箸や周囲への配慮としてマナーを守ることなど
[取り箸マスト派]
- 虫歯予防のため、自分の箸を鍋に入れるのはNG
- 我が家は虫歯予防のために取り箸ルールなので、取り箸は常に用意してあります。しゃぶしゃぶも自分のお箸は禁止です。(40代/女性)
- 気心知れない人と鍋をつつくのは苦手
- 気心知れた友人との鍋は楽しいですが、職場や飲み会の席での鍋は苦手です。他人が口を付けた箸が鍋の中に何度も入るのを見ると、食べたくなくなってしまいます。(40代/女性)
[守ってほしい箸のマナー]
- 鍋の中で食べるものを選んだりするのはNG。一度箸で取ったものを戻したりするのも行儀が悪いと思います。(30代/女性)
取得項目
- 鍋に対するこだわりの度合い
- 鍋に対するこだわりのタイプ
- 他人から「鍋奉行」と呼ばれた経験
- 鍋に対してこだわるポイント
- 鍋に対して最もこだわるポイント
- 12月~2月に鍋を食べる頻度
- 一緒に鍋を食べる人と場所
- 鍋に対するこだわりやマイルールを人に共有して「喜ばれたこと・一目置かれたこと」があるか
- 鍋に対するこだわりやマイルールを人に共有して「怒らせたこと・空気を悪くしたこと」があるか
- いちばん好きな鍋
- 鍋の材料や道具を準備する時のこだわり
- 鍋を調理する時のこだわり
- 鍋を食べる時のこだわり
- 自慢の鍋・理想の鍋
<アンケート概要>
「鍋奉行」に関するアンケート
●調査期間: | 2017年1月 |
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●調査手法: | ドゥ・ハウスのインターネットリサーチサービス『なまごえ!』を利用。20代~60代の男女を対象。「鍋」にこだわりがある人(自称、鍋奉行)に対し材料や道具の準備の仕方、調理の仕方、食べ方、自慢の鍋・理想の鍋について詳しく聴取し、こだわりの実態を探ることを目的に、定量調査と定性調査を実施。 【定量調査】弊社モニター1.000名に対し、アンケートを実施 【定性調査】WEBアンケートの回答結果から対象者25名を抽出し、インターネット定性アンケート(なまごえ!)を実施 |
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