聞く技術研究所

主婦だからこその愛で商品を見つめる【DOさんディスカッション】の魅力

テーマ商品・サービスについてDOさん(主婦マーケター)がディスカッションすることにより、育成のヒントとなる生活者視点での生々しい【事実】と【仮説】を様々な角度から収集できる「DOさんディスカッション」の紹介です。ディスカッションに参加経験のあるDOさん3名に、その魅力と特長をお話ししてもらいます。
DOさんディスカッションとは
主婦マーケター(DOさん)ならではの視点で、商品の育成点を把握し、課題の改善アイデアを見出す。商品の可能性がみつかる「開発マーケティング支援サービス」です。

DOさん歴を教えてください

植木(以下:植):4年目になります。 田辺(以下:田):11年目です。 石井(以下:石):12年目になります。  

これまでに参加した「DOさんディスカッション」

植:食品系や日用品が多いと思います。身近な商品も多いので、主婦力を存分に発揮できる機会だと思って張り切って商品に向き合っています! 田:ちょっと変わったものだと、「あるサービスを利用してからディスカッションに参加する」というお仕事もありました。普段あまり意識していないサービスだったので、とても新鮮な気持ちになったのを覚えています。 石:一番思い出に残っているのは、子どもと一緒にワークをして参加することが条件だった、DOさんディスカッションです。普段、近くで子どものことは見ていますが、あらためて息子の成長を感じられたのが印象深かったです。  

他のお仕事と違う「DOさんディスカッション」の楽しさ

田:家族も一緒になって活動できることです。事前にテーマ商品を自宅で使ってから、ディスカッションに参加することが多いのですが、食品だと家族にも協力してもらって味の感想を色々と聞いています。 石:食べる時の動画を撮ったりしますしね! 田:それはちょっと大変ですけど(笑)。家族からいかに「おいしい」以外の感想を引き出そうか考えるもの楽しいです。どうしてそう思った? 具体的にどこが? と聞いたりして、家族が参加者の「台所フォーラム」のようなものですね。 石:クライアントさんとダイレクトにコミュニケーションできることも楽しみの一つだと思います。クライアントさんの商品に対する熱意を間近で感じられる貴重な機会ですね。企業の方が私たち主婦の感想を真剣に聞いていただいていることもよくわかります。それになんとか応えたい! と気合が入るんです。 田:事前ワークがあったり、3時間たっぷりと話すので、ディスカッションが終わった後はグッタリすることも多いです(笑)。 石:「出し切ったー」っていう、心地よい疲れだよね(笑)。 植:やはり直接担当の方とお話しできるという楽しみは大きいです。クライアントさんに要望を伝えたり、具体的なアイデアを提案したりすることは、普通の主婦をしているとなかなかできないことなので。 田:自分たちの声が商品やサービスに反映されているかもと思うと、とてもやりがいを感じますし、次回へのモチベーションにもなります。  

「DOさんディスカッション」に臨むときに心掛けていること

石:自宅でテーマ商品を使用する時は、良いところをたくさん探そう! と心掛けています。ただ、普段とはちがった行動はしないように気をつけています。 植:そうですね。いつもは見ない表示とか、気にしていないところまで見すぎると、日頃の「自分の生活」を商品評価にちゃんと反映できていないことになりますものね。 田:あと、五感をフルに使って商品を使ったり、アンテナを張り巡らせながら商品を使用するようにしています。ニオイや見た目、食べ物だったら舌触りなども含めて、いつもより丁寧に使用することが多いです。 植:「自宅の様子を撮ってきて」という依頼があったときに、「キレイに整えたい!」という欲求を抑えるのが大変です(笑)。でも、リアルな情報が大切なことはわかっていますから、あえていつもの散らかった様子を写真に撮るようにしています。自宅の様子をさらけ出すのはちょっと恥ずかしいのですが「ご近所の方に見せるわけではないし、いいや!」と思い切って撮影しています。 石:ディスカッションで発言する時は、なるべく言葉を濁さないというか……。ちゃんと自分の状況を含めて、商品について話すようにしています。 田:研修でも習った、マジックワード(※)を使わないようにするとかね。
※マジックワード:「いい」「便利」「効果がある」など、褒めているようで、具体的な事実が伝わりにくい言葉。
石:私も普段の井戸端会議では結構「若い人は~~だよね」「女子は~~だよね」と一般論を言ったりもしますが、ディスカッションの場では言わないようにしようと心掛けています。 田:それは意識している? 石:半分意識、半分無意識かな。きっと「DOさんディスカッション」の場ならではの緊張感があるからこそ、細かく伝わるようにしゃべろうとするのかもしれない。 植:伝えるって難しいですよね。私もディスカッションに参加するときは、クライアントさんに「期待されている」「選ばれた」と思って行きます。だから、それに応えられるように、商品のことをたくさん見つめたり使ったりして考えて、当日たくさん「生活者の事実」をお話しすることができる状態で臨むようにしています。 田:わかるなぁ。ただ「話しにいこう」として行くのではなくて「メーカーさんに伝えたいことがあるから行く」んですよね。 植:そうです! ただ、意気込んで行くのですが、ディスカッションが終わった後、自分が話した内容を反省することがあります。まだ伝えてられていないことがあったなー、とか。もっと上手にしゃべれなかったのかな、とか。 田:私も120%の力を出そうとするけど、帰り道で思い返すと80%くらいしか話せていなかったなーって反省したりしますよ。「何年経っても常に良いものを」という姿勢は、DOさんならではなのかもしれないです。  

 心に残っている「DOさんディスカッション」

石:ディスカッションの最後に行なった、テーマ商品の『PRメッセージ』を書くという課題が楽しかったですね! 使っているうちにすごく気に入った商品だったので「こんなこともできるんです、うちのコ!」という感じでアピールするものでした。
※PRメッセージ:ホームユースとディスカッションの内容を踏まえて、テーマ商品に対して実感した魅力を友人への推薦文として文章化するワーク。商品をどう理解し、どこに価値を感じたのかなど、主婦視点・生活者言葉でのアピールポイントを確認するために、ディスカッションのクライマックスで行う。
田:“うちのコ”になるの?(笑) 石:気持ちの上ではそう! 自分の生活の中で使用して良い所を発見した後、さらに皆で良いところを話し合うと、相乗効果でどんどん愛着も湧いてきちゃうんですよね。「こうなって欲しいな」「こう育って欲しいな」という思いがムクムクしてきます。だから、良いところはどんどんホメて「ここをもっと伸ばしましょうよ!」と言いますし、悪いところがあったとしても「ここがダメ」「ここが嫌い」で終わらさず、自分や家族の生活を踏まえて「こうなると私はうれしいな」ということまで伝えるようにしています。 植:私は絵で表現する課題が好きです。クライアントさんに自分の想いをぶつけられる時だなぁ、って思います。好みを全部盛り込めるというか。ただ、時間が短くて丁寧に書けないのが悩みです。 担当:あえて時間は短めに設定しているんですよ。頭で考えたりしないように。率直な皆さんの反応や気持ちを観たいと思っているので。 植:確かに「こんなこと言ったら恥ずかしい」なんて思う余裕はないですね(笑)。元々思っていたことや、頭に自然に思い浮かんだことをシートに真剣勝負でぶつけていくという感じです。 田:ディスカッションの最後に担当の方が商品のこだわりとか、開発時の苦労話をお話しされた時があって、それにすごく感動しました。使って「良い商品だな」とは思っているのですが、担当者からの熱の入ったお話を聞くと、より一層「素敵だな!」ってなります。 植:ディスカッションのテーマ商品は、その後も気になっちゃいますよね。 田:なるなる。売れるお手伝いもしたくなりますね。テーマ商品が試作品ではなく既に発売されている商品であれば、ディスカッション後もその商品を買い続けちゃったり、周りの友人に勧めたりしています。 植:店頭に行って商品を見てくる事前ワークもあるのですが、『秘密の指令書』(※)というのを担当から受け取ると、なんだかスパイ活動をしているようでワクワクしてきます。
※秘密の指令書:店内をいつものように買い物した後に、「実は……」とテーマ商品や店頭施策について明かす文書。「気づいていたか?」「購入したか?」といった実態を踏まえ、その後、再度の店頭観察やテーマ商品購入を行う。
 

 1、2週間使用しただけで、愛着ってわきますか?

田:わきますよ~! 石:自分が興味のある商品に応募しているということも、関係しているかもしれません。だから、お仕事の案内が来た時点でワクワクしています! 田:DOさんの目線は主婦でありつつ、商品に対する愛情というか、情熱はメーカーさんに近いものがあると思うんです。 植:それだけ真剣に商品に向き合っているということですよね。  

DOさんディスカッションに興味をお持ちの企業様へのメッセージをお願いいたします

石:主婦が商品についてどう思っているのか、どうすればいいと思っているのか、生々しいお話を聞きたい時はぜひ! 担当からは、クライアントさんがテーマ商品をDOさんに預ける気持ちは、塾やスポーツクラブに我が子を預ける親の気持ちと同じだと教わるんです。私も一人の母親として、商品の生みの親であるクライアントさんの「親心」に応えたいと思っています。 田:一般的なお話はターゲットを絞って定量で聞くことも大事だと思うのですが、「DOさんディスカッション」はここ一番のものとしてご活用いただけると嬉しいです。 植:伸ばすべき良いところはもちろん、悪いところはイチ主婦としてどうすればいいと思うのか? も、テーマ商品の成長のためにありのままお伝えしたいと思っております! ご一緒できるのを楽しみにしています。
DOさんディスカッション
テーマ商品・サービスについてDOさんがディスカッション(1回5名・3時間標準)することにより、育成のヒントとなる主婦視点、生活者視点での生々しい【事実】と【仮説】を様々な角度から収集します。商品・サービスの受容性把握の出発点として、コンセプト・プロダクト・コミュニケーションの育成点・改善点の深掘りに最も有効です。 過去事例などもお気軽にお問い合わせください!